川崎竜弥 浜名湖連続殺人、生い立ち、控訴、死刑

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川崎竜弥は浜名湖連続殺人の犯人とされる男。

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浜名湖連続殺人とは

浜名湖連続殺人とは、浜松市の浜名湖周辺で2016年夏、男性二人の切断遺体が相次いで見つかった連続殺人事件。

 

強盗殺人や死体損壊・遺棄など九つの罪に問われた同市北区、宅地建物取引士川崎竜弥被告(34)の裁判員裁判の判決公判が2018年2月23日、静岡地裁であった。

佐藤正信裁判長は「一連の犯行は冷徹で残忍。半年以内に二人の尊い命を奪った結果は重大で、死刑の選択をするほかない」と、求刑通り死刑を言い渡した。

 

被告の元同僚で無職須藤敦司さん=当時(62)=と、知人の工場従業員出町優人さん=当時(32)=が殺害、遺棄された事件。川崎被告は公判で「黙秘」を二百回以上繰り返し、弁護側は「殺害する理由はない」と無罪を主張していた。

 

佐藤裁判長は須藤さん殺害について、被告が須藤さんのマンションから段ボールを載せて運び出した台車に、須藤さんのDNA型と矛盾しない血液が付着していたと指摘。「被告が殺害したことが合理的に推認できる。どのような方法で殺害したかは明らかになっていないが、周到に準備された計画的な犯行」とした。

 

弁護側は「須藤さんを切断してマンションから運び出したことを証明できていない」と反論していたが、佐藤裁判長は解剖医の鑑定結果から「切断の有無については断定できないが、人為的に切断された可能性も否定できない」と退けた。

 

出町さん殺害については、犯行当時、被告以外が出町さんのアパートに容易に入ることはできなかったとして、「被告の動機は判然としないが、第三者による犯行の可能性は考えられない」と判断。「凶器を使用し、強固な殺意を持って殺害した」とした。

 

被告から犯行を告白されたという男性の証言も「犯人以外、知り得ない情報が含まれている。証言は信用できる」と認めた。

 

判決によると、2016年1月29日ごろ、浜松市西区のマンションで、手段不明の方法で須藤さんを殺害。キャッシュカードなどを奪って遺体を焼き、浜名湖周辺に遺棄した。さらに2016年7月5日ごろ、磐田市のアパートで、刃物で出町さんを殺害。

遺体を切断して浜名湖周辺に遺棄した。

 

◆極めて妥当な判決
大串雅里・静岡地検次席検事の話 検察官の主張をほぼ全面的に認めた、極めて妥当な判決だと考える。的確な主張、立証をしたのが裁判所に理解してもらえた。

 

◆後味の悪さ拭えず
浜名湖連続殺人事件で、川崎竜弥被告に死刑を言い渡した静岡地裁の裁判員裁判判決は、被告が「黙秘」を繰り返す中、検察側が積み上げた二百以上の状況証拠から「被告が犯人でないとするなら合理的な説明が付かない」と判断、結論を導いた。

被害者の須藤敦司さんと出町優人さんの関係は浮かび上がらず、検察側はそれぞれの事件を独立して立証した。自白や目撃証言などの直接証拠がない中、どちらの事件とも被告に犯行の機会があり、事件後に犯行を告白していることなどから、両事件とも被告の犯行と認定。弁護側の無罪主張を退けた。

一方で、初公判から一カ月以上に及んだ審理でも、不明な点は多い。被告が出町さんに、須藤さんとの養子縁組を持ち掛けた証拠は出たが、それ以上の関係は分からないまま。判決では、須藤さんを殺害した方法は「不明」で、出町さんを殺害した動機は「判然としない」となった。

被告が初公判で述べたように「黙秘」は憲法で保障された権利。その権利を貫き通した結果、真相究明を望んだ被害者の遺族や、裁判員を務めた市民には多くの疑問が残った。穏やかな浜名湖周辺を揺るがした凶悪事件の後味の悪さは拭えない。

 

 

 

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